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こころにひびく映画紹介

映画『卒業旅行~ニホンから来ました~』

 

映画パンフレット 「卒業旅行 ニホンから来ました」監督:金子修介 出演:織田裕二、鹿賀丈史

制作年:1993年(制作国:日本) 

配給:東宝・バンダイビジュアル

 

三流大学史学部を卒業した靖男は、チトワン王国へ卒業旅行に出かける。

古代遺跡の宝庫の同国は、考古学マニアの靖男にとって憧れの地だった。

到着するなり怪しげな日本人・百夫から「タレントにならないか」と誘われる。

現地では、レスラーが日本で関取になった事から異様な日本ブーム。

数日後、百夫にマリファナを吸わされ、ウォッカを飲まされた靖男は、テレビ局のステージで歌っていた。

それがきっかけで、あっという間にアイドルスターに…。

やがて、ゴム園を経営する大富豪の令嬢から求婚されるまでに…。

一方、日本では、なかなか帰国しない息子を心配して母と恋人が現地へ旅立つ事に…。

  

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Arika的お勧め度:★★★★☆76点

 

大学生はおろか高校生の間までも当たり前のようになりつつある卒業旅行。

これをテーマに一色伸幸脚本&金子修介監督のコンビが、明るく軽いタッチのコメディーに仕立てた娯楽作品。

どこかで日本に憧れている東南アジアの人々、いつもアメリカを眩しく思っている日本人、この思いが非常によく描かれています。

日本の普通の物(例、グンゼの肌着)が東南アジアにいくと高級品、アメリカの大衆ブランドが日本で売られると一流ブランド。

正直、織田裕二さんがお得意の気の弱いキャラで、鹿賀さんがお得意のいい加減キャラで、鶴田真由さんがお得意の優等生キャラという部分では意外性はなかった!

それに、一生懸命笑わせよう、さあ、皆さん、ここで笑って下さい!、と笑いの列車のレールがひかれているのもなんだか気に食わんでした!

だけど、まんまとその手の内にのってしまい、いつのまにか笑ってるっていう不思議な映画でした。

織田裕二さんの芸名「SMAPのアニキ一発太郎」っていうのが大笑い。

あと、一発のラストシングルとして歌うYMCAが、こんなにいい歌詞だったんだと改めて思った。

バカバカしいストーリーに、稀なテーゼがある好きな作品です。

 

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キャスト(役名)

出演 織田裕二 (三木靖男)
  鹿賀丈史 (桃山百夫)
  鶴田真由 (相良令子)
  小坂一也 三木三郎
  水野久美 (三木キネ子)

スタッフ -

監督 金子修介
脚本 一色伸幸
原作 一色伸幸
製作 山科誠
高井英幸
プロデューサー 島谷能成
渡辺達夫
小林壽夫
山田耕大
撮影 高瀬比呂志
美術 山口修
音楽 大谷幸
音楽プロデューサー 岩瀬政雄
録音 林大輔
照明 高柳清一
編集 冨田功
衣裳/スタイリスト 小川久美子
助監督 富樫森
スチール

森山徹