邦画『幕末太陽傳 デジタル修復版』
■銭はなくとも、いなせに生き抜く主人公
文久2(1862)年、明治維新を目前に控えた混沌の時代。品川の地に、北の吉原と並び称される色街があった。相模屋という遊郭へわらじを脱いだ左平次は、勘定を気にする仲間を尻目に、呑めや歌えの豪遊三昧。しかしこの男、なんと懐には、一銭も持ち合わせていなかった…。居残りと称して、相模屋に居ついてしまった左平次は、持ち前の機転で女郎や客たちのトラブルを次々と解決していく。遊郭に出入りする攘夷派の高杉晋作らとも交友を紡ぎ、乱世を軽やかに渡り歩くのだった…。
人間をシニカルかつ客観的に見つめた”重喜劇”スタイルで知られ、日本映画の戦後黄金期を代表する監督のひとり、川島雄三の痛快人情劇『幕末太陽傳』(1957)がデジタル修復版で登場。古典落語「居残り佐平次」をモチーフに、創作上のキャラクターである佐平次に高杉晋作ら維新志士を絡ませ、悲喜こもごものドラマが展開する。口八丁手八丁でさまざまなトラブルを解決してゆく佐平次に、したたかな女郎たちなど、生命力あふれるキャラクターが小気味よい。
幕末太陽傳 デジタル修復版 DVD プレミアム・エディション
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2012/06/02
- メディア: DVD
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【スタッフ】