@ Cinema Port

こころにひびく映画紹介

洋画『裸のランチ』

 

■W・バロウズ最高の問題作が映画に。

デイヴィッド・クローネンバーグの映画には裏と表がある。表は『ザ・フライ』や『デッド・ゾーン』みたいな、わかりやすくエンターテインメントしている作品。裏は『ビデオドリーム』や『戦慄の絆』みたいな超マニアックな作品。はっきりいって、裏クローネンバーグ映画のほうが危なくておもしろい。『裸のランチ』は完全な裏クロ映画だ。全編に危険な匂いがプンプンする。原作はウィリアム・S・バロウズの同名小説。でもバロウズの原作というよりバロウズそのものを主人公にしたローネンバーグのオリジナルといったほうがいいだろう。ゴキブリ駆除の仕事をしながら、ゴキブリ駆除剤でトリップし、挙句の果てに薬に酔って奥さんを銃殺、”インターゾーン”という謎の街へ迷い込む男ウイリアム・リー。これは一度はまったら出られない巨大な迷路のような映画なのです。

主人公のウイリアムを演じるのはピーター・ウェラー。皮膚の薄い神経質なキャラクターがぴったりくる。彼もバロウズの原作にほれ込んでの出演とか。

私の見どころ度★★★★

 

 

裸のランチ 【Blu-ray】

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【STAFF】

■監督・脚本:デイヴィッド・クローネンバーグ

■原作:ウィリアム・S・バロウズ

■製作:ジェレミー・トーマス

■音楽:ハワード・ショアオーネット・コールマン

■SFXスーパーバイザー:ジェイムズ・アイザック

■撮影:ピーター・サシツキー

 

【CAST】

■ウィリアム・リー…ピーター・ウェラー(声:堀 勝之祐)

■ジョーン・リー/ジョーン・フロスト…ジュディ・デイヴィス (声:一条みゆ希)

■トム・フロスト…イアン・ホルム (声:麦人)

■イヴ・クローケ…ジュリアン・サンズ (声:仲木隆司)

■ベンウェイ医師…ロイ・シャイダー (声:寺島幹夫)